カンジダの検査について
執筆者:日本性感染症学会認定医 内田千秋
カンジダは、カンジダ属の真菌によって起こる性器の感染症です。
性行為でもうつる感染症のひとつで、特に女性に多く見られます。
カンジダに感染した場合、男性は亀頭や陰茎の周囲に白いカスや発疹が出たり、尿道に軽い痛みやかゆみを感じたりします。
女性の場合、外陰部の激しいかゆみやジンジンとする痛み、カッテージチーズや酒粕のような見た目のおりものが出ます。
男性は女性に比べ感染しにくいといわれていますが、風邪や過労、ストレスやホルモンの変化などでカンジダ症を発症することがあります。
糖尿病をはじめとする生活習慣病の増加、食生活の乱れに伴う自己免疫力の低下が原因とも考えられています。
【検査の種類】
「培養法」
性器を調べる場合、男性は尿、女性は膣分泌液を採取して検査を行います。皮膚を調べる場合は、男女共通で患部を綿棒で擦って検体を採取します。
検体を培養して繁殖させ、カンジダ菌を調べます。
「鏡検法」
顕微鏡で観察して調べる方法
「PCR法(核酸増幅法)」
カンジダの遺伝子を増幅させて検出する検査方法です。
【あおぞら研究所での検査】
あおぞら研究所では、培養法による検査を行っています。
直近の性行為から24時間経過していれば検査が可能です。
【検査を受診できる機関】
症状がある場合、男性は泌尿器科や皮膚科、性病科、女性は婦人科(産婦人科)や皮膚科、性病科などで検査や治療を行うことが出来ます。
一方、自由診療を行っているクリニックでは無症状でも検査を受けることができます。検査結果を待たずにすぐに治療を開始出来るなどのメリットがたくさんあります。
カンジダを含めて、性感染症はコンドームによる予防や、病気の早期発見・早期治療が大切です。ご自身とパートナーのためにも予防と定期検査を心掛けましょう。
【どんな時に検査を受けたら良いか】
自分自身に症状がある場合はもちろん、パートナーにカンジダを疑う症状が出た場合には検査を考えると良いでしょう。
カンジダ症は健康な状態では発症しませんが、免疫力が低下するなどの状況で発症するということを覚えておく必要があります。
食事や睡眠をしっかりとって規則正しい生活習慣など、免疫力が低下しないよう心掛けることもカンジダ症の予防となります。